３歳のことばの発達・「３歳になってもことばが出ない、増えない、遅い」と感じた時の対応について

岡山市中区の乳幼児のことばの相談室
『オヤコサロンホアラ』の
言語聴覚士　妹尾早織です。

３歳になってもことばが増えない、
意味のあることばが出ないといった
ご相談をよくお受けします。

３歳はぐーんと成長進む時期。
その時期にことばが出ていないと
心配になりますよね。

3歳になるとどんなことが言えて、わかるようになるのか、
実際、よく分からない方もいらっしゃると思います。

おおよその言語発達が分かっていると、
お子さまのことばが早いのか遅いのかの
見立てができると思います。

まずは、３歳の主なことばの発達について
ご紹介します。

３歳のことばの発達の目安

３歳になると、ことばの数は1000語程度となります。

表現力が豊かになり、名詞や動詞以外の表現、
形容詞（状態を表すことば）や助詞（「～が」「～に」等）を使って、
３語文以上の多語文でお喋りできるようになります。

「〇〇だから△△したい」と文を結び付けてお話したり、
「すぐに」「もう少し」等の曖昧な表現を理解し
使えるようにもなってきます。

また、「どうして〇〇なの？」「なんで？」と
質問をすることが増え、そのやりとりの中で
知識を得たり、表現方法を学んでいきます。

こうして、ことばを介して色々な人と
やりとりを楽しめるようになります。

この頃になると、
大小、長短、高低の比較ができるようになり、
色「赤・青・黄色・緑」や形も
理解できるようになってきます。

「どっちが大きい？」という質問に答えたり、
自分でも「ぞうさん　おおきいね」などと、
表現したりするようになります。

また、
「動物」「果物」「乗り物」等の上位概念も
理解できるようになります。

今までは、「犬」「バナナ」「くるま」と
物には名前があるとだけ理解していたものが、
徐々にそれらには仲間があるとわかってきます。

そして、知っている乗り物の名前をたくさん言って
楽しんだり、動物園にいる動物の名前を言ったり
できるようになります。

時間の概念も獲得され始め、
「あした　こうえんに　いく！」と
予定を楽しみに待てるようになってきます。

「お名前は？」「何歳？」といった
名前や年齢の質問にも正しく答えられるようになります。

また、
「お父さん　どこに　行ったの？」
→「お父さんね　おしごとに　いったんだよ」

「きょう　なに　したの？」
→「こうえん　で　すべりだい　で　あそんだよ」

簡単な質問に対して、思い出して答えられるようになります。

上記の発達はあくまで目安なので、
３歳になると必ず皆できているというわけではありません。

しかし、３歳になってもことばが出ない、増えない、
２語文が見られない場合は様子を見る前に、
専門機関での相談をおすすめします。

3歳児健診でもいいですし、地域の支援センター、
保健師さん、小児科の先生に相談してみてもいいかもしれません。

保育園に通っているのなら、
保育園の先生に園での様子を聞いて、
相談してみましょう。

３歳という年齢での相談は決して早すぎるわけではありません！
むしろ、何かことばが出ない原因があるのなら、
早急に対応してあげないといけない年齢です。

小学校入学までに残されている時間も限られてきます。

何より、早ければ早いほど療育効果が得られます！

中には３歳でことばがあまりみられなくても、
成長に伴って気にならなくなるというケースもあります。

その場合も、療育が必要なくなればその時点で卒業になりますし、
それまでにことばを促すサポートをすることは
マイナスにはなりません。

とにかく、今お子さまの発達に関して心配事があるのなら、
まずは相談してみましょう。

お子さまの発達を一緒にサポートして
相談にのってくれる専門家がいると、
お母さまの気持ちの負担が軽くなると思います。

相談＝診断ではなく、
相談、受診し、必要な発達検査を受けることで、
お子さまの現在のことばの発達状態を
評価してもらうことができます。

ことばが出る時期に出ていないのは
何かしらの原因があるはずです。

その原因を知り、必要なアプローチを受けることで、
お子さまのことばの力を引き出すことに
繋がっていきます。

３歳という年齢は様子を見て、成長を待つ時期は過ぎていて、
積極的に力を引き出してあげる時期です。

もし、ことばやコミュニケーションについて
不安や心配がある場合は早めに相談を受けてみてください。

ホアラもお力になります！

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