「聞こえる」ではなく「聞く」力を育てましょう!

岡山市中区の乳幼児のことばの相談室
『オヤコサロン ホアラ』の
言語聴覚士 妹尾早織です。

風邪やインフルエンザが流行する時期となりました。
それと同時に小さいお子さまにとって気になるのが
中耳炎!!

中耳炎については以前も書かせていただきました。
中耳炎について
中耳炎は自覚症状がなく放っておくと
難聴を引き起こす可能性もあるので、
この時期は注意が必要です。

いつもに比べて反応が悪いと感じたら
早めに耳鼻科を受診しましょう。
聞こえの検査について

といっても、
小さいお子さまは状況によっては
呼んでも振り向かないことがあると思います。

何かに集中している時、遊びに夢中の時‥など(^_^;)

でも、お菓子の袋を開ける音や「公園に行こう!」
「おやつ食べよう」という声掛けなど
関心のある事柄だとすぐに反応するようなら
こえの心配はないと思います。

「聞く」と「聞こえる」は違う

耳を澄ましてみてください。
時計の秒針の音、家電製品から出る音、
鳥の鳴き声、風の音、誰かが話す声・・・

意識すると実は色んな音がしていることに
気付くと思います。
注意しないと、これらの音には
気付かずに過ごしてしまいます。

これがただ「聞こえる」ということ。

逆にこれらの色んな音の中から、
「聞きたい!」「知りたい!」という
意思をもって、聞きたい情報だけ取り出して
聞こうとすると「聞く」になります。

私たちもどんなに周りが騒がしくても、
「聞こう」という意思があれば、
相手と会話を楽しむことができますよね(*^^*)

「聞こえる」ではことばは習得できない

ことばを教えようと、CDやテレビで音を流したり、
どんなにことばかけをしても、お子さまが「聞こう」と
しなければ、それはただの雑音になってしまいます。

お子さまが聞こえているのに反応しないのは、
呼びかけは「聞こえている」けど、
「聞く」気持ちになっていないということ(^_^;)

お子さまにとって「聞こえる」だけでは、
力にはなりません。

お子さま自身が「聞きたい!」という気持ちになるよう、
大人が工夫をする必要があります。

「聞く力」をつけるためにできること

①注意を引きつけてから話す

アイコンタクトや身体でのふれあいを通して、
しっかり注意を引きつけて
ことばかけしてみましょう!

②一緒に歌う

一方的にCDやテレビで音楽やことばを聞かせるより、
お子さまの表情や様子に合わせて、
お母さん自身が歌ったり、
一緒に歌ったり、手遊びを楽しんだりしてみましょう!

③音遊びをする

椅子取りゲームのような音が聞こえなくなったら座る、
音の大小に合わせて体を動かすなどの
音遊びゲームを取り入れみるのも楽しいです♪

④静かな環境を作る

今の時代は意識しないと、いつでも音に溢れていて、
小さいお子さまにとって刺激が強すぎます。

なので、テレビやCD、音のなるおもちゃなどの
音を消して、静かな環境でお話しをしたり、
絵本を読んだする時間を設けることも大切です。

ことばを話すためには、
当たり前ですが「聞く」ことは不可欠です。

お子さまは聞いて→模倣することで
ことばを習得していきます。

「聞く力」をつけることにも意識を向けて、
できることから、ぜひ生活の中で
取り入れてみてください(*^^*)

 

 

 

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